2015年10月23日金曜日

水郷の町


もう半月ほど前になるが、近江八幡近郊へ写生に出掛けた。今までにも何度も訪れているが、水というモノを考え、感じるにはうってつけの地である。観光用に沢山の舟を出して船頭さんが親しく説明をされている。僕は仕事が主体なので、ゆっくり船に乗っている暇は無いが多くの観光の方がのんびりとした時を過ごされていて楽しそう。水郷は細い所まで数えると迷路のようになっていて、舟がどのような経路を通るのかよく知らない。一艘見かけたからといって後を待っていても全然やってこない事もある。近江八幡というと水郷よりも近江商人の町というイメージも強く、いわゆる豪商と呼ばれた人達の邸宅や蔵も残っている。以前にはこうした家並みの中もよく歩いたが、時がゆっくりと流れて何か忘れてきてしまったものを思い出すようだ。車に積んでいった自転車で一日中、水郷の中を走り回っていると太陽の傾きと共に表情を変えていく水に生命を感じた。

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